コラム

2015/02/25

いまこそ問われる自己責任(山梨・HK)

いまこそ問われる自己責任


▼昨今、店頭で手にする商品には「これはお酒です」「やけどに注意」などと懇切丁寧に注意書きが記されている。ひと昔前ならば見られなかった注意喚起である


▼消費者からの苦情という火の粉が、商品を提供する側の企業に降りかからないよう事前に対処する、いわゆる企業サイドの責任としての行為であると認識するが、あまりに甘やかしすぎで、消費者側の自己責任の所在を曖昧にしてしまっているのではないかと感じてしまう


▼去就が注目されていたイチロー選手のマーリンズへの入団が決まった。球団首脳が顔を揃え東京で開かれた入団会見は、第4の外野手と目される起用方法とは裏腹に大きな期待を抱かせるものだった。会見でファンへのメッセージを求められ、イチロー選手は「これからも応援よろしくお願いします、とは絶対に言いません。応援して頂けるような選手であるために、やらなければならないことを続けていく」と答えた


▼イチロー発言についてウェヴ上のベースボールチャンネルで豊浦彰太郎氏は「自己責任の視点で考えている」と述べていた。首位打者争いの最中でも、自身がコントロールできない相手の成績など気にしないことを引き合いに出し、やるべきことをやるのみということのようだ


▼自己責任はイスラム国による二人の日本人殺害の報道の際にも取り上げられた。ケネディ元米国大統領は就任演説で「国があなたのために何ができるのかを問うのではなく、あなたが国のために何ができるのかを問うてほしい」と述べたが、まだ先の見えない混沌とした現代(いま)に、ケネディの言葉は投げかけられている気がする。(山梨・HK)


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