コラム

2015/03/19

ワクワク感を添えて工事

ワクワク感を添えて工事


▼東京・新橋に計画しているビルの建築主などが、ビル名や貸し店舗、デザインなどのアイデアを公募している。最優秀賞には30万円が贈られ、賞金総額は100万円という。オープンは来年6月末の予定。公募の種類によって締め切りは異なる


▼計画のビルは新橋駅日比谷口前の交差点角地、S造12階または13階建て、延べ床面積約2200㎡。貸し店舗は物販・飲食・クリニックなどを予定しているという


▼一見、総額100万円の賞金をかけるのはもったいない気もするが、例えば、ビルの名付け親は愛着が沸くだろう。好きなお店がビルに入れば、その方は、お店の常連になってくれるかもしれない。デザインが一部でも採用されれば「私の考えが採用された」と周りに口コミしてくれる可能性もある。もちろん建築主などは消費者ならではのアイデアを期待していることと思う。長く愛され、にぎわうビルになるような気がする。サラリーマンがたくさん行き交う企業が多い場所だけに、近隣在住者は少ない


▼工事中は騒音も気になるだろう。しかし、「もしかしたら自分のアイデアが採用されるかも」という期待を待たせることができれば、騒音もそれほど迷惑に感じないのではないか。工事中に、あいさつ回りで近隣へ手土産を持参することもあるだろう。その時に会社のロゴが入った日用品や記念品を渡すことで、工事に親近感を抱いてもらえるかもしれない


▼周辺環境への配慮が特に求められる工事でも、単に騒音への「お詫びの品」という意味合いではなく、今までになかったワクワク感を持てれば、工事も順調に進むのではないか。(埼玉・SW)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら