コラム

2015/03/20

ご当地キャラ上手に活用を(山梨・TH)

ご当地キャラ上手に活用を


▼ご当地キャラクターの人気が衰えない。特に「くまモン」(熊本県の登録商標)や「ひこにゃん」(滋賀県彦根市の登録商標)。地方自治体などが、地域の特産品、文化、観光資源などをアピールするために使うシンボル的なマスコットだ。のんびりとした雰囲気や着ぐるみ姿、あるいは、しぐさが人気を呼び、町おこしには欠かせない


▼中でも「くまモン」人気は、地域への経済普及効果が極めて高い。「くまモン」の成功要因は、著作権を熊本県が保有している点。また県産品のPR向上に寄与すると判断されれば、県内外の個人や企業を問わず、キャラクター使用が出来るという点だ


▼山梨にも、ご当地キャラクターが多く存在する。「吉田のうどんぶりちゃん」(富士吉田市)、「とりもっちゃん」(甲府市)、「ニーラ」(韮崎市)、「フッキー」(韮崎市)、「やはたいぬ」(甲斐市)などがある


▼ただ全国区とは言いがたい。ご当地キャラクターについて役所職員に聞いたところ、上手に活用できれば「行政課題の解決やビジネスにもつながり救世主にもなるが、一歩間違えば倉庫行き」。職員は休日も忙しく、財政不足気味で、十分に活用できていないらしい


▼平成の大合併で山梨県内の市町村数は64から27に激減した。そもそも合併の目的は、小規模で財政基盤の弱い町村を、周囲の市町村と合併させ、細かい住民サービスの提供を可能にすることだったはず。ご当地キャラクターに力を入れすぎて、他の住民サービスに影響が出ては本末転倒だ。「くまモン」のように全国区ともなれば、観光業者や地域が潤うが、世の中はそんなに甘くはない。(山梨・TH)


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