コラム

2015/04/04

人口減少に歯止めを(山梨・TH)

人口減少に歯止めを


▼山梨県の人口減少が止まらない。3月1日現在で83万7527人で、前月に比べ733人の減少。世帯数は33万2778世帯で、前月に比べ212世帯の減少となっている


▼人口減少要因は、バブル崩壊により土地の価格が下落したことが大きい。消費も落ち込んで、駅前エリアは苦境に。デパートも次々に閉店し、商店街もシャッターを下ろしたままの店が目立つ。自動車で移動する人も増え、駅の利用者も減ってしまった


▼山梨県は空き家率も高く、2013年には22・01%で全国1位。そのような中、2月26日に「空き家対策特別措置法」が施行された。放置すれば倒壊するなどの危険性のある特定空き家を所有していると、固定資産税の軽減措置が受けられず結果的に6倍になり、強制的に自治体に撤去されたり、場合によっては罰金まで課せられることになる。特定空き家と判定されそうな空家を持っている持ち主は、早急に修繕や管理体制を整えたり、賃貸や売却の準備を進めることなどが求められる


▼今年の知事選で初当選を果たした後藤知事は、人口減少を課題の一つとして挙げた。「地域間、世代間、職業間の有機的な連携の強化を通じて、人口減少だけでなく、90万人山梨を目指す」と公約。人口減少からの転換、百万人都市への挑戦に積極果敢に取り組む


▼人口減少で元気のない山梨県にも明るい話題がある。「2014年の田舎暮らし希望地域ランキング」で1位に選ばれた。富士山の世界遺産効果も影響してなのか、富士河口湖町も人口が増加。リニア中央新幹線も追い風となり、本格的に山梨県移住へと動き出すことを期待したい。(山梨・TH)


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