コラム

2015/04/07

魅力って何だろう(茨城・KS)

魅力って何だろう


▼茨城県内の工業および農業高校における、昨年3月卒業者の就職データによると、全就職者4491人のうち、建設業に入った学生は311人とわずか6・9%だった。高校生や大学生の現場実習を展開している茨城県建設業協会の建設未来協議会会長は、「業界にまだまだ魅力がない」と自省する。では魅力とは何たるか


▼茨城県電気工事業工業組合の青年部が先日開催した工業高校との交流会では、「お金と休みのどちらがほしいか」との問いに対し、高校生7人のうち、お金が3人、休みが4人だった。しかし二者択一ではない。〝休みたいし、お金も欲しい〟というのが人間の自然な欲求だろう


▼給与や福利厚生も重要であろうが、会社をつくっているのは人間。その〝人となり〟や〝仕事への姿勢〟に関わってくる。かつての高額納税者番付で常に上位をマークしていた、銀座まるかんの創業者の斎藤一人氏は、魅力とは「地球の引力のようなもの」と説いた。宇宙のちりが引力で集まり、緑と水の溢れるこの星ができたのだと


▼日本最年少市長として注目を集めた岐阜県美濃加茂市の藤井浩人市長(30歳)が、賄賂を受け取った罪に問われていた裁判でこのほど、無罪の判決が出た。市長は通勤時など日常的に商店街を通り、気さくに声を掛けていくという。その魅力に引き寄せられた市民の絶大なる支持もあっての勝訴であろうか


▼また、映画「釣りバカ日誌」の鈴木建設は〝自分の子供に薦めたいと思える会社〟を社訓としていた。まずは社員一人ひとりが仕事を愛し、働く自分を好きになることが魅力創出の第一歩となる。(茨城・KS)


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