コラム

2015/04/15

日本版サグラダファミリア(群馬・UT)

日本版サグラダファミリア


▼1882年に建設が開始され、完成まで300年以上かかると言われていたスペインのサグラダ・ファミリア。完成は、建築家であるアントニ・ガウディの没後100周年にあたる2026年に工期が大幅に短縮された。これまで100年以上工事が続けられ、我々が生きているうちに完成した姿を見ることができないと思っていたが、いつの間にそこまで工事が進んでいたことに驚かされた


▼サグラダ・ファミリアの工事が長期化しているのは、詳細な設計図がなく、設計を推測するという形で図面を作っているというのも理由の一つ。その一方で工期が大幅に短縮されたのは、3Dプリンタや3DCADの出現といった技術革新があるようだ


▼着工から100年以上が経過したサグラダ・ファミリアは世界一有名な工事現場とも呼ばれているようで、毎年200万人以上が未完成な状態の建物のまま見学に訪れており、05年には世界遺産にも登録された


▼日本にも同様に長い間工事が続けられている施設がある。横浜駅だ。今ある横浜駅舎は1928年に建設されて3代目となるが、さまざまな鉄道事業者の乗り入れなどで、建設から90年近く経過した今でもどこかで工事が継続している。そんな横浜駅も、2020年の完成を目指して新しい駅ビル工事が進められている


▼サグラダ・ファミリアも26年完成予定だから、生きている間にその姿を見ることができそうだ。どちらの工事も、技術の粋を集めて進められている。サグラダ・ファミリアを見学に行くのが大変だという方は、日本のサグラダ・ファミリアを見に行くのもいかがだろうか。(群馬・UT)


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