コラム

2015/05/09

女性の活躍へ政策の実施を(山梨・MK)

女性の活躍へ政策の実施を


▼帝国データバンクの調査によると、2014年の全国の「女性社長」比率は7・5%で、13社に1社であることが判明した。比較可能な1991年以降、比率は24年連続で右肩上がりという


▼比率を年代別で見ると、80歳台が最も高く13・3%。次いで30歳未満の9・9%。40歳台を底に、年代の高い区分と低い区分で多い。30歳台や40歳台が低い理由は、同社では出産や子育てなどで活躍できる女性が減る一方、経験を経た男性の起業が増えるためと分析。高年代の比率が高い理由には男性社長の死去後に妻が社長となるケースを挙げている


▼地域の建設業でも女性社長が活躍している。ある社長の会社を取材したことがあるが、事務所内や現場で女性らしい、きめ細かな対応が感じられた。社長も社員や取引先に気軽に声を掛け意志疎通を深めようとする姿勢があった。「家族的な雰囲気がありますね」と感想を述べると「私が出来ることをしているだけですよ」と応じた


▼人手不足に悩む建設業では女性技能者の確保・育成が叫ばれている。しかし〝男性社会〟に飛び込んできた女性が活躍するのは大変と推察する。若い女性技術者の体験を読んだことがあるが、配属先が希望と異なる現場で年上の男性労働者を束ねていくには相当の苦労をしたという


▼安倍内閣は「日本再興戦略」で「2020年に指導的地位に占める女性の割合30%」を掲げている。帝国データバンクは、政府主導で女性が活躍できる環境整備が行われれば、指導的立場の象徴といえる女性社長の比率は上昇すると予測。社長だけでなく、さまざまな分野で女性の活躍が期待される。(山梨・MK)


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