コラム

2015/05/26

黄色く熟れたカボチャ(茨城・SA)

黄色く熟れたカボチャ


▼夕食のおかずを仕入れに近くのスーパーへ向かった。売場の棚の一角に、「さいの目」に切られた北海道産の南瓜が売られていた。黄色く熟れた見た目になぜか春を感じて、買い物かごに確保していた食材を急きょ変更し購入した


▼売場には毎日多くの総菜が並ぶ。自身はお好みのパックを手に取り購入するだけだが、棚に並べられている商品は、どれも創作料理に感じた。食事作りも一つの企画提案。総菜を作る人が工夫しながら悩みつつ、レシピを見ては、または頭にたたき込みながら作って頂いていることをふと想像すると、改めて感謝せねばならない


▼自身の生まれ故郷は山梨県甲府市。郷土料理は鉄かぶとを器に、南瓜を使ったほうとうが有名。多くの人にその味は親しまれている。周囲は山々が広がり、海産物を仕入れる手立てがなかった山梨で、いにしえに生活していた先人たちは、土から育った南瓜の甘みを使った食事を楽しむ方法を編み出した。茨城にしばし身を移し故郷を少し振り返ると、先人の生きる知恵をふと思う


▼南瓜の旬は冬だが、取材担当エリア内にある国営ひたち海浜公園では今、スイセンが見ごろの時期を迎えている。色は南瓜に似た濃い黄色い品種も並ぶ。その噂を聞きつけ、先日足を運んでみた。花壇にはひたちサンライズ、プリンセスキコなど色鮮やかに並んでいた。豊かな大地で育った花々の美しさを肌で感じるとても良い機会だった


▼アパートに戻り、「さいの目切り」の南瓜を食した。食材を工夫し加工する方法しだいで、新たな商品を創出できる。日常生活などのヒントにも何か応用できないだろうか。(茨城・SA)


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