コラム

2015/07/14

主体的な女性活躍を(埼玉・AO)

主体的な女性活躍を


▼活用と活躍という言葉がある。意味は似ている部分もあれば、異なる部分もある、女性の社会進出に関する言葉で最近耳にすることの多い、女性活用と女性活躍。意味が違うのだろうか、聞いた時の響き方もかなり異なるだろう


▼辞書を引いてみた。活用の1番目にはそのものの機能を生かして効果的に用いること、とある。用例として資料を活用する、空間を活用すると表記されている。一方、活躍については、めざましく活動すること。用例として選手として活躍する、活躍を期待する、と明記。言葉のイメージとして活用は、そのもの自体が活用するのではなく、他の主体があって、何かを利用する。活躍は、主体そのものが活躍するのではないかと感じ取れる


▼女性活用という言葉からは、女性というものを他の主体(ここでは男社会とでもすればいいのだろうか)が活用する。男目線から女性を利用しようという思いがする。一方、女性活躍は、そのまま女性自身が活躍するとイメージできる


▼P・Rサーカーは社会周期説で▽知識人▽軍人▽商人▽労働者―の4種類が交互に権力を握り時代の盛衰が起こるとした。戦争期には銃後の労働力不足から女性の社会進出が世界的に見られた。日本はどちらかと言えば男主体の社会。女性進出の土壌はあるのだろう


▼女性の登用を促す女性活躍推進法案は、女性という労働力を組み込むため、女性の活躍を進めるものだが、安倍総理は以前、女性活用と発言していた。そもそも女性は活用するものなのか、と疑問に思っていたものだが、いつの日からか女性活躍に変わっている。こちらの方が世論受けしそうだ。(埼玉・AO)


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