コラム

2015/07/18

インターネットと新聞(東京・YK)

インターネットと新聞


▼駅のホームで新聞を読んでいる中年の方を見かけた。都心でも新聞を広げている人を、めったに見なくなった。周りを見渡すと大半がスマートホンを見ている。隔世の感を禁じえない


▼NHK放送文化研究所・世論調査部が発表した「日本人とテレビ2015」調査の結果によると、ふだんの日にテレビを見る時間が、1985年以降初めて、短くなったそうだ。調査は5年に一度行っているものだが、20代から50代の幅広い年齢層で「ほとんど、まったく見ない」人が増加したためだという。これに反して、インターネットは「毎日」接触が60代以下で増加。40代以下では半数を超える(前回の42%から62%)という現象が起こった


▼さらに新聞についてもアンケートをとっており、新聞の毎日接触は60代以下全ての年代で減少し、年層差がさらに広がったとしている。20代17%(前回34%)、30代35%(同52%)と低い年層ほど接触率は低いが、特に40代は5年前の74%から49%へと大幅な落ち込みで、新聞離れが深刻化している。過去、新聞はラジオ、テレビの出現に信頼度と正確性において立ち向かった


▼今はインターネットやスマートホンが立ちふさがる。紙媒体から電子版に移行した人は多いため、販売部数だけでは測りきれない部分もあるが、新聞紙の需要が減っていることは否めない。スピードではかなわない新聞は、今後それ以外の優位点を探さねば生き残る道はないだろう


▼自分が社会人になる際、「毎朝、新聞を読んで経済・社会情勢を知らなければならない」と聞かされた。いまや本当に新聞を読んでいる人を見つけ出すのは大変になった。(東京・YK)


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