コラム

2015/08/21

夏真っ盛りのオリンピック(群馬・SS)

夏真っ盛りのオリンピック


▼とある昼下がり、たまたま通りがかった公園で何人かの子どもが嬉しそうに飛び跳ね、はしゃいでいた。太陽がこれでもかと、まばゆい光を放射している。「元気だねえ」と感心しながら様子をうかがっているうちに、その種が分かった。設置されたミストシャワーの水分を求めていたのだ


▼同じ時期、甲子園では球児たちが熱戦を繰り広げていた。部屋の中でテレビ観戦しているだけでも暑いのに、球児たちは45℃にも達するといわれるグラウンドで精一杯プレーした。郷土代表の活躍をことしも楽しませてもらったが、暑さの中での過密日程は気の毒にも思った


▼2020年の東京オリンピックが真夏の開催であることに懸念の声が出てきている。発表されている日程は7月24日から8月9日。夏真っ盛りである。本当にこんな時期に開催して大丈夫なのか、果たして選手はベストパフォーマンスを発揮できるのか、観客の安全は確保できるのか。いろいろと案じてしまう


▼群馬県に住んでいると、暑さはもう慣れっこだ。それでも年々、体感温度が上がってきているように感じ、対策に四苦八苦している。来年はもっと暑くなると今から覚悟しているが、5年後のことを想像すると憂鬱だ。相当厳しくなることが懸念される


▼東京オリンピックをめぐっては開催時期だけでなく、新国立競技場やエンブレム問題など、ここにきていろいろと迷走している感が否めない。1964年の東京オリンピックは10月10日に開会した。その日は体育の日になり国民の祝日として長く親しまれた。迷走したとは思いたくないが、2020年も同じ時期の開催を願いたい。(群馬・SS)


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