コラム

2015/09/11

補正ではなく当初予算で(群馬・AN)

補正ではなく当初予算で


▼ことしも群馬県建設業協会のキャラクター「ぐんケンくん」が、ゆるキャラグランプリへのエントリーを決めた。ゆるキャラについては行政はもちろんのこと、各種団体や企業単体もこぞって製作し、それぞれのPRに努めている。特徴を生かした、ゆるキャラの存在感は年々高まり、昨年のゆるキャラグランプリでは、群馬県の「ぐんまちゃん」が念願の優勝を果たした


▼ぐんまちゃんをあしらった保安用品が建設現場に続々と登場している。単管バリケードや工事看板など、さまざまな場所でぐんまちゃんが活躍している。ほかにも前橋市や館林市、富岡市などのご当地キャラを使用した製品もある


▼本年度に入り「発注量が減った」との声を建設業者から多々耳にする。群馬県建設業協会では、こういった声を受けて7月下旬に会員へ緊急アンケート調査を実施した。その結果、会員の7割以上が本年度の公共工事受注見込額が昨年度の受注実績より減少するといった厳しい見方をしている


▼東日本建設業保証が取りまとめた群馬県内における公共工事の前払金保証取扱高からも懸念すべきデータが出された。地域の建設業者が主に受注する工事の請負金額が前年度と比べて2割以上も減っているという。理由は明白で、2013年度、14年度に付いた補正予算が本年度にはないからだ


▼公共事業費を補正予算で確保するやり方では、建設業に明るい未来はない。最優先課題の担い手対策も進まない。当初予算での十分な確保が不可欠である。このままだと「ご協力をお願いします」と頭を下げている、ぐんまちゃんの工事看板が悲しく見えてきた。(群馬・AN)


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