コラム

2015/10/16

道の駅の「情報提供機能」(群馬・YA)

道の駅の「情報提供機能」


▼道の駅ブームが続いている。国土交通省は、ことし4月15日現在での道の駅登録数は全国で1059駅と公表した。群馬県内でも5月現在で31駅が登録されており、今後もその数は増えそうだ。担当地域には15駅が整備され、休憩などでお世話になっている。停車中のナンバープレートを見ると「湘南」「長野」「品川」「山梨」とさまざま。外国人旅行集団もおり、心の中で「ようこそ群馬へ」と呼び掛けた


▼休館日と知らずに訪れた利用者は、落胆した表情を浮かべていた。もはや駅という通過点ではなく目的地になっているのだと感心した


▼最近は、市町村が指定した企業や団体が運営を担う場合も多い。ある道の駅の社長へ人気の秘訣を聞いたところ「変な物を置くこと」との答えが返ってきた。こんな所になぜこんなものが売っているのかと、利用者の意表を突き、驚きを提供することが大事らしい。知人も以前に言っていた。「道の駅って変な物が売っている。変だなと思いながら、買ってしまう。ここじゃなかったら買わない」


▼駅ごとに温泉施設、収穫体験といった特色を打ち出しているが、代表的なのは特産品の販売だろう。何を売っているかで、その土地柄などが判断できるからだ


▼生産者と消費者の距離が近いことも魅力と感じる。生産者から、水に苦労した地域だったと土地にまつわる話を聞いた時だ。この話をきっかけに、取材をした事業内容の意味を理解し、その後の取材へつなげることができたりと、道の駅の思わぬ利用方法を知る出来事だった。道の駅に必要な3つの機能の1つ、「情報提供機能」を思わぬ形で体験した。(群馬・YA)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら