コラム

2015/10/30

魅力の道も一歩から(茨城・KS)

魅力の道も一歩から


▼茨城県が3連覇の偉業を果たした。といってもワーストの話である。地方創生が日本の大テーマとなった今、注目の都道府県の魅力度ランキングは、気に掛かるところ。2015年版がこのほど発表され、茨城は3年連続で最下位となった。約3万人の認知度、情報接触、観光意欲などを点数化するもので、初回から7年連続でトップの北海道は58・1ポイント。茨城は5・5ポイント。まさに天と地だ


▼しかし今回の最下位はしっくりこない。ここのところ毎日のようにテレビで茨城の観光地やご当地キャラなどを見聞きしていたからだ。地元テレビ局がないからこそ、とにかく露出を増やそうと各所の尽力があってのことであろう。PRについては、次のステージへと進む必要があるのかもしれない


▼岐阜県関市のPR動画が話題だ。タイトルは「もしものハナシ」。主婦がチョップでニンジンを切ったり、美容師が客の髪の毛を噛みちぎったりと、衝撃的シーンの連続。そして〝刃物のない、人生なんて。〟と打ち出す。刃鍛冶の町として栄えた関市が、認知度向上を目指して作った。外国人を意識してセリフを排除している点も見事


▼〝おんせん県〟大分のムービー、「シンフロ」も秀逸。元日本代表のシンクロナイズドスイミングのチームが、大分県内各所の名湯で本気のパフォーマンスをするというもので、思わず見入ってしまう


▼最下位は、逆に考えればこれから上昇しかできないということ。はるか長い天辺への道のりだが、まずは懸案の交通事故、自動車盗難、動物の殺処分などの課題解決に努め、上を行くライバルたちから学ばれたい。(茨城・KS)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら