コラム

2015/11/03

茨城県の活きる道(茨城・KM)

茨城県の活きる道


▼茨城県守谷市浄化センターの土地を借り入れ、水ing㈱(東京都港区)が消化ガス発電事業を開始した。この事業は、下水処理場の消化槽で発生する消化ガスの燃料を発電して電力会社に売るもの。守谷市は消化ガス代などが収入源となる。民間の資金とノウハウを活用する民設民営方式を採用し、関東地方では初となる先進的な取り組みが評価されたのであろう。首都圏からのアクセスの良さや下水道普及率99%をはじめとするインフラ整備などが、この地域の人口増加を支えている


▼ブランド総合研究所による2015地域ブランド調査結果によれば47都道府県別魅力度ランキングでは、09年の開始以来、7年連続で北海道が1位に輝く一方、茨城県が13年から3年連続最下位。茨城県は12年度の46位以外、すべて最下位となっている


▼魅力度ランキングは「訪れてみたいか」という質問項目でみる観光意欲度が大きく影響するという。茨城県は観光意欲度が、ランク付け開始以来7年連続で最下位になった


▼また、茨城県観光物産課によると、13年に茨城県内の観光地などへの入り込み客数は3223万9000人で、公表している42都道府県のうち、15位となった。北海道のように「行ってみたいエリア」と言うよりは「首都圏から気軽に遊びに行けるエリア」になっているのだろう


▼魅力度ランキングで、茨城県の居住意欲度は34位と、昨年より4つ上昇した。実際、守谷市など、つくばエクスプレス沿線の自治体は、首都圏からの流入人口も増加。「行きたいまち」より「住みたいまち」に茨城県の活きる道があるのかもしれない。(茨城・KM)


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