コラム

2015/11/14

求められる自分らしさ(埼玉・HK)

求められる自分らしさ


▼人間は何かと順位を付けたがるようだ。学生時代、テストの成績で順位を付けられ、肩身の狭い思いをした人も多いことだろう。社会人になってからも、会社によっては営業成績で優劣を付けられる場合もあるし、元請けの建設会社は点数によって格付けされるのだから、順位の呪縛から逃れることは容易ではないのかもしれない


▼『世界に一つだけの花』の歌詞に、「ナンバーワンにならなくてもいい、もともと特別なオンリーワン」という一節がある。1番を目指す気概をないがしろにすべきではないが、自分らしさや独特の個性を指すであろうオンリーワンを重要視する点に異論はない


▼スポーツ界では順位が重要視される一方で、健闘や番狂わせに対する評価が如実に現れる。2010年のFIFAワールドカップでベスト16に終わった日本代表は健闘を称えられ、多くの日本人選手の海外移籍に繋がった。さらに、15年のラグビーワールドカップにおいて日本代表は、1次リーグで4試合中3勝と予想を超える活躍を見せ、世界中に感動を与えた


▼工業・産業に目を移すと、高度経済成長期以降、日本製の自動車や電化製品は、ほかの国が持たない高い技術力・発想・情熱を以って結果的に成功を収め、世界水準で日本の経済力や外交的地位を押し上げた


▼当然のことながら、持ち味や独自性があれば誰でも1番になれるわけではない。しかし、多くの場合にトップクラスの成績を誇る者は、可能性のほかに、得意分野における強みを持っている。高い順位や成功を得るためには、上を目指す向上心だけでなく、他にはない自分らしさが求められる。(埼玉・HK)


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