コラム

2015/12/29

駅周辺整備に地域の声も(山梨・MK)

駅周辺整備に地域の声も


▼県内にリニア中央新幹線の駅が出来ることを好機に、駅周辺を「リニア環境未来都市」にと構想している山梨県。このほど県民から駅周辺整備のアイデアを募集した


▼駅前整備に寄せられた意見は「豊かな自然をアピールする公園をつくる」「富士山や温泉など山梨の観光資源を案内する施設をつくる」「八ヶ岳や南アルプスなどの山なみや富士山を展望できる施設をつくる」など


▼アイデアは駅周辺地域についても募った。意見には「ショッピングモールやアウトレットなどの商業施設」「ビジネスホテルなどの宿泊施設」などがあり、リニア開通による経済的な利点を活かす施設を求める声が多かった。県内にサッカーJリーグのチームがあるので「子どもたちのため、他県から定期的に集客できるサッカースタジアムなどのスポーツ施設」を要望する声も。さらに、駅周辺には山梨大学付属病院なども立地しており、「県外から学生を呼び込む理工学系や医療系の大学などの教育研究施設」を作ったらという意見もあった


▼駅が計画されている甲府市郊外は市街化調整区域のため、土地利用の調整が難しい場所である。周辺には優良農地も存在する。過去に水害が発生した低い場所でもあり、治水対策も避けられない


▼リニアによって山梨県駅と品川駅は20分から25分で結ばれる。南アルプストンネル工事も始まったが、「通過駅」になってしまう懸念もある。人を引き寄せるものを、どう創っていくのか。県では駅周辺の整備方針を来年度にまとめる。その動向に注目するのと同時に、何よりも対象地域に住む人たちへの丁寧な説明と対応が求められよう。(山梨・MK)


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