コラム

2015/12/25

自治会加入で地域の安全を(山梨・TH)

自治会加入で地域の安全を


▼甲府市自治会連合会の齋藤会長に、自治会の現状を聞いたところ、「低下する自治会加入率に歯止めをかけることが課題」と悩み、「なかなか加入率が上がらない」と頭を抱えていた


▼2015年度の甲府市内の自治会加入世帯の割合は73・10%で、14年度に比べ0・51ポイント低下し、24年連続で前年度を下回った。また15年度の加入世帯数は、6万5081世帯で、14年度より564世帯が減少。加入率は、1991年度をピークに減少傾向が続く


▼特に団地やマンション、アパートなど集合住宅が多い地域の加入率が低く、事務局では「自治会加入促進ハンドブック」を作成し、加入率向上に向け動き始めた。自治会は災害時や子供の見守りを担う。先月、自主的に設立したある団体を、「地域づくりへの貢献は大したもの」と齋藤会長はほめた


▼その団体とは、甲府市内のNPO法人「おおさと街づくりネットワーク」。予期せぬ災害や子供、お年寄りを狙った犯罪を地域ぐるみで防止し、コミュニティーを発展させ、災害や防犯に強い地域づくりを目指す。地元の建設業者も加入し、大きな団体となった。設立式典で樋口甲府市長は「活動が他地区にも拡散して展開されることを期待したい」と話すほど


▼人口減少の影響や地域の弱体化により自治会の加入者が少なくなると、「行政と住民相互の連絡」「レクリエーション活動」などに影響が出る。災害時の対応でも個人や家族の力では限界があり、自治会で組織的に行動すれば被害を最小限にできる。加入世帯を増加させるためには、各自治会でもメリットを丁寧に説明することが大切だ。(山梨・TH)


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