コラム

2016/01/09

ロボットと自動化の波(東京・KK)

ロボットと自動化の波


▼「いらっしゃいませ」。週末には行列が絶えない人気洋菓子店で出迎えてくれたのは、感情を持った人型ロボット「PePPer(ペッパー)」だった。初めて本物を見たが、特別な違和感はなく、多彩な言葉と愛くるしい動きに思わず魅了されてしまった。当然、子ども達には大人気でペッパーの前にはケーキを買うよりも長い行列ができていたほど


▼日本の大手製造業ではロボットを活用して生産工程を完全自動化する取り組みが本格化している。これまで熟練技術者が行っていた作業を全て自動生産ラインに換えることにより生産コストの削減につながるという


▼自動車を自動運転する技術開発も飛躍的に進んでいる。先日の東京モーターショーでは自動運転車が話題をさらい、東京オリンピックが開催される2020年には一般道で走行可能な自動運転車が発売される見通しだ


▼建設業で自動化といえば情報化施工技術が思い浮かぶ。国土交通省では現場の生産性向上につなげるため、直轄事業で土工の測量、設計から施工、検査に至る全工程で情報化技術を活用する方針を打ち出した。また、次世代社会インフラ用ロボットを開発・導入し、効果的で効率的なインフラの点検に加えて、人が近づくことが困難な災害現場の調査や応急復旧につなげる考えだ


▼今や部屋の掃除をロボット掃除機が自動的に行うことが珍しくなくなった。労働人口の減少が確実な日本でロボットや自動化技術の発展は必要不可欠だが、熟練の職人が持つ技術や技能は今後も伝承されなければならない。人間とロボットは競争相手ではなく、あくまでも共存相手なのだから。(東京・KK)


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