コラム

2016/01/15

外国人観光客の安全を守る(山梨・TH)

外国人観光客の安全を守る


▼初詣に出掛けた時のこと。あるカップルがさい銭箱にお金を入れたが、うまく入らず、見慣れない外国の硬貨が転がってきた。思わず拾い、女性に手渡すと、聞きなれない言葉が。その顔から、どうやらお礼がほしいらしい。周りを見ると、外国人らしき人が多かった。山梨県の神社も国際色が豊か


▼昨年は、外国人客宿泊者が多く増え、富士山周辺の自治体は多くの観光客で賑わった。特に、中国人よる「富士山ツアー」の恩恵も少なからず受けているようだ。富士山は日本各地の特色ある無数の観光地のなかでも、憧れの観光スポットで、東日本大震災後も外国人観光客が一番多いと聞く


▼富士山への登山ルートは大きく4つに分かれ、売店や山小屋の数も多い、吉田ルート(山梨県側)が人気だ。ことしも登山者が増加すると想定される。そこで問題になるのが外国人登山者の安全


▼昨年12月に環境省と山梨、静岡両県の関係者でつくる「富士山における適正利用推進協議会」が開かれた。出席者からは「登山者の多くが外国人。標識には英語表記を取り入れたほうが良い」、また「もう少し大げさに注意喚起を呼び掛けた方が良い」といった意見が多く出た


▼ことしの8月11日、国民の祝日に「山の日」が新たに加わる。祝日に関する法律で「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨とする。その日には様々なイベントが開かれ、外国人だけではなく、日本人もマナーを守って安全に、そして山への感謝を持つ良い機会になるだろう。今年も県内に多くの観光客訪れるとともに、建設産業や経済が潤うようにと願う。(山梨・TH)


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