コラム

2016/01/23

休暇と報酬のバランス(群馬・SS)

休暇と報酬のバランス


▼毎年楽しみにしている年末年始休暇もあっという間に終わった。今回は暦の関係もあり、例年よりも短いという人が多かったのではないか。それでも恥ずかしながら生来ぐうたらな身。なかなか気持ちが切り替わらない。毎年のことだがアクセル全開になるには時間が掛かりそうだ


▼「日本人は働き過ぎ」とよく言われる。ある栄養ドリンクのキャッチフレーズに「24時間戦えますか」というものがあった。24時間は大げさにしても、夜間に県庁を眺めると窓に明かりが必ず点いている。予算編成の時期、県庁職員も日々戦っているのだろう


▼長期休暇というと、日本では年末年始やゴールデンウィーク、お盆休みなどが思い浮かぶ。とは言え期間はせいぜい1週間程度。日本人にとっての長期は1週間程度だが、欧米では連続1カ月にわたって休暇を過ごす例も多い。国民性の違いだろうがその差は歴然としている


▼少し前、日本の学生の就職活動が報じられているのを見た。それによると、仕事の内容や給料よりも「休みはどれくらい取れるのか」「残業はあるのか」といった質問の方が多かったという。仕事の魅力に占める割合が、報酬よりも休暇が上回ってきているのだろう


▼建設産業も人手不足が課題になる中、魅力的な職場環境の形成に向け、完全週休2日制の導入や適正な賃金水準確保なども議論になっている。ただ、どれだけ高水準の賃金が払われようと、働かせ過ぎの産業に魅力を感じる人は多くない。いくら稼いでも使う時間がなければどうしようもない。休暇と報酬のバランスが上手に取れている産業こそ、これから伸びていくはずだ。(群馬・SS)


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