コラム

2016/01/29

300点超えの業界へ(山梨・HK)

300点超えの業界へ


▼フィギュアスケートの羽生結弦選手が史上初の300点超えを果たしたのは記憶に新しいところ。世界を魅了したパフォーマンスを見せたNHK杯の競技後のインタビューでは「本当に血のにじむような、本当につらい努力というか練習をしてきた」とコメントするとともに、周囲の人やサポーターなどへの感謝の念を口にした


▼フィギュアスケートの採点は技術点と演技構成点の合算となる。このうちの技術点はジャンプやスピン、ステップシークエンスなどのいわゆる技の得点で、それぞれの難易度に応じて基礎点が設定され、そこに出来栄えによる点数が加算あるいは減点される


▼従って演技に組み込むジャンプの種類やステップとの組み合わせにより、ある程度の点数は事前に予測できることとなる。当然自らの技術力と体力を照らし合わせての組み合わせ選択になるが、常に高みを目指す姿勢のなせる業だ


▼建設業界では公共投資削減に始まり、後継者・担い手不足などの壁が立ちはだかり、基礎杭問題のイメージダウンが追い打ちをかけている。改善への風は吹きつつあるが八方塞がりの感のある業界において、局面打開にはまさしく血のにじむような努力が必要なのかも知れない


▼石井啓一国土交通大臣は、過去の投資効果を開花させる「ストック効果開花プロジェクト」やICT技術の活用により現場の生産性向上を図る「i-Construction」などに触れている。基礎点の高い施策の導入を図り、滞りなく取り組みを推進して出来栄えを加算。300点を超えるような魅力的な業界への変貌に“皆”で努めることが求められる。(山梨・HK)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら