コラム

2016/02/17

安全で快適な道路には(山梨・TT)

安全で快適な道路には


▼暖冬といわれ、新調したコートもあまり出番がないかと少し落胆していたが、新年になって猛烈な寒気が雪を降らせた。2014年2月の記録的な大雪ほどではないが、先月18日に山梨県甲府市内も雪に見舞われ、道路渋滞や電車の運休などが相次いだ


▼昼間の気温が上がったころを見計らい、玄関前の雪を道路に投げ込む人の姿。雪を崩して陽の当たる道路に投げ、溶かしたくなる気持ちは分からないではないが、ハンドルを握る者にとっては、徐行運転しているとはいえ危険も伴う


▼山梨県道路交通法施行細則の禁止行為に「凍結するおそれのあるときは道路に水をまくこと」「みだりに交通の妨害となるように道路に泥土、汚水、ごみ、くず等をまき、または捨てること」などが定められている。「雪をまくこと」とは明記されていないが、これに抵触するようにも解釈できる


▼降雪の数日後、日光で自然に溶けて丸みを帯び、滑りそうな雪の塊をスコップで砕く作業員がいた。雪捨て場のない場所で砕いた雪をどうするのか聞くと、砕くことにより凹凸ができ、滑りにくくなるし、溶けやすくもなると教えてくれた


▼当たり前のように利用している道路も、一年を通して安全で快適に利用できるのは、道路管理者をはじめ、実作業を担う建設業の支えがあってこそだ。過日、道路維持工事を請け負った会社の現場代理人に話しを聞き、道路穴の修繕、落石や倒木防止への安全の大切さを痛感した。道路は管理する側だけでなく、利用する側も意識して維持に努めるべきであろう。それが正しい公共施設を利用する姿ではないだろうか。(山梨・TT)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら