コラム

2016/02/19

逆境こそチャンスと信じて(山梨・MK)

逆境こそチャンスと信じて


▼先月、リオデジャネイロオリンピックのサッカー男子アジア最終予選を兼ねた23歳以下のアジア選手権で優勝して、日本代表が五輪への出場権を獲得した


▼男子の五輪出場は今回で6大会連続となったが、これまでの代表と比べ、彼らへの評価は決して高くなかった。かつての中田英寿選手や中村俊輔選手のように若いうちから所属チームの中心として活躍する選手が少なく、ユース年代における世界大会のアジア予選を突破することもなかったからだ。〝ゆとり世代〟の選手たちには「おとなしい」との評も付きまとったという


▼そんな選手たちを、手倉森誠監督は束ねた。監督は、あるインタビューで答えた。「このチームの選手たちは、みんな悔しい思いをしてきた。そこに、大きな可能性がある。低評価への反骨心を抱く条件はある。『危機は巻き返しの好機』と、とらえている」。選手も言っていた。「評判に対しても、ユース時代に負けたアジアの国に対しても、今回はリベンジのチャンス」と。その思いとともに予選を勝ち抜いた


▼建設業に携わる人々も長い間「逆境」にあるのではないか。予算や工事の減少で活躍の舞台が減り、事故など悪いことが伝えられる。特に地方の業界は、いまだ逆境の最中といえる


▼サッカー男子代表は、低い評価を反骨心に変えて予選を勝ち抜いた。女子代表の「なでしこジャパン」も2011年、小さな体格と恵まれていない環境を乗り越え世界一になっている。今回のアジア最終予選を前に、手倉森監督は語っていた。「逆境こそチャンス」。建設業も逆境をばねに将来の飛躍を期待したい。(山梨・MK)


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