コラム

2016/02/26

アイデア生かし巻返し期待(新潟・SS)

アイデア生かし巻返し期待


▼暖冬といわれた今冬、1月中旬に雪が降り、ようやく、この時期の新潟らしい天気になった。県内スキー場では雪不足が問題となり、新潟県は「スキー場少雪対策緊急支援事業」の募集を行った


▼日本生産性本部の調査によれば昨今のスキー・スノーボード人口は770万人で最盛期の約40%。広瀬香美さんの「ロマンスの神様」が大ヒットした1993年が1860万人でピークだった。携帯電話やインターネットの普及により、時間やお金の使い方が変わったからなどといわれるが、日本ほどスキーレジャーに適した国はないともいわれる


▼海に囲まれていて、湿気の多い空気が山間部に留まることで雪が降りやすく、かつスキー場に都市部から車で2~3時間で行ける。スキー王国の印象のある北欧でもこれほど恵まれた環境ではないという。新潟県の妙高エリアのスキー場には年間1万5000人の外国人スキーヤーが訪れる。これは10年前に比べ4倍の数字。豊富な積雪量によるパウダースノーが魅力


▼妙高だけではなく、近隣の糸魚川や長野エリアのスキー場ではパウダースノーを楽しんでもらうため、あえて圧雪車で整地しないスキー場も増えつつある。各スキー場ではゲレンデの食事や託児所、深夜までの営業などさまざまなアイデアで、スキー場復活の努力をしている


▼県内のスキー場の入込客数を見ると、ここ数年は横ばいで、下げ止まっているように見える。外国人スキーヤーの増加など、回復へのかすかな兆しも見えてきたが、こうした明るさに水を差すこととなった今シーズンの暖冬、スキー場のこれからの巻き返しに期待する。(新潟・SS)


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