コラム

2016/03/03

『真田丸』が面白い(群馬・MY)

『真田丸』が面白い


▼NHK大河ドラマ『真田丸』が始まって2カ月。主人公の真田幸村(信繁)は第二次上田合戦、大坂の陣と徳川家康・秀忠の大軍を敵に回し、大苦戦を味わわせた、戦国の花形武将だ。居城があった長野県上田市から支配地の群馬県吾妻郡、沼田市にかけ、観光客でにぎわう1年となりそうだ


▼主演の堺雅人さんの信繁と対照的に描かれるのが、大泉洋さんが演じる兄の信幸(信之)である。真田に手を焼いた家康が、その勢力を自家に取り込もうと、家臣本田忠勝の娘をめとらせ、徳川家の配下に加えた。関ヶ原の合戦では父や弟と別れ東軍に付き、幸村が豊臣方の中心となった大坂の陣には徳川軍へ息子たちを出陣させ、弟と戦わせた


▼そんな信之の苦悩を池波正太郎は小説『真田太平記』の題材に使った。理解者であった家康の死後、信之は幕府から厳しい監視の目にさらされる。幾多の危機を巧妙にかわし、民を慈しみ支配地をうまく治めていくストーリーとなっている


▼住み慣れた上田から信濃松代への領地替えなど、苦労が絶えない信之は、隠居した後も息子の早世後に発生した後継者争いに巻き込まれる。混乱後、藩主に就いた幼少の孫を後見するため、老骨にむち打ち藩政に復帰。1658年に93歳で亡くなるまで家中に目を光らせた。約185㎝の背丈で戦国の雰囲気を漂わせ続け、紀伊藩祖徳川頼宣はよく信之を自宅へ招き、戦話に耳を傾けたという


▼上田から沼田に抜ける真田街道は、数年前から道路沿いに六文銭をあしらったのぼりを見かけるようになった。例年4月半ばからサクラが開花し、美しい山里の風景が楽しめる。(群馬・MY)


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