コラム

2016/03/26

譲渡制度の活用を(茨城・KM)

譲渡制度の活用を


▼岡山県にあるペットを売らないペットショップが話題になっている。ペット販売から保護犬の里親探しに方向転換をした「ChouChou(シュシュ)岡山店」だ。殺処分待ちの犬などを引き取り、店頭で展示しながら、里親を探す取り組みが注目を集めている


▼茨城県の犬殺処分頭数は、05~12年度までの8年連続で全国ワーストを記録。13年度はワースト2位となった。茨城県だけ見れば、犬の殺処分は04年度の8837頭から13年度の2158頭へと大幅に減少しているが、13年度最少の福井県(46頭)をはじめとする36道府県が1000頭未満であることを考えると、多いと言わざるを得ない。犬捕獲頭数も04年度の4681頭に比べ、13年度で2181頭と半減しているがワーストだ


▼茨城県は15年7月に動物愛護管理推進計画(第3期)を策定。犬と猫の殺処分頭数ゼロ達成を目指す。まずは「23年度における犬と猫の殺処分頭数1000頭未満」を数値目標に掲げ、譲渡頭数増などに向けた取り組みを進める


▼04年度は117頭にとどまっていた茨城県における犬と猫の譲渡頭数は、新たな飼い主を探す活動を行う動物愛護関係団体などの協力により、13年度に1159頭へと大幅に増加。犬に限れば827頭と全国5位を記録した


▼譲渡には厳しい条件を課す団体もあるため、誰もが保護された犬や猫を引き取れるわけではない。ただこれから犬や猫の飼育を検討する人は、この制度について一度考えてほしい。また、たとえ自分では飼えなくても、情報を広めていただきたい。「助けたい」の思いは、1つの命を救うことに必ずつながる。(茨城・KM)


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