コラム

2016/03/29

時間短縮で地域が変わる(山梨・MK)

時間短縮で地域が変わる


▼山梨県中部の増穂インターチェンジと静岡県の新清水ジャンクションを結ぶ中部横断自動車道建設が、2017年度開通に向け着々と進んでいる。先日には途中に設置するICの名前も正式に決定。開通へ期待が高まる


▼高速道路開通による最大の利点は移動時間の短縮だろう。山梨県によると、開通によって自動車で2時間で行くことができるエリアは、例えば甲府南ICからは清水港(静岡市清水)や富士山静岡空港(牧之原市・島田市)、さらには浜松市まで広がる


▼県がまとめた中部横断道沿線地域活性化ビジョン案では、開通によって地域活性化が期待される、として観光客の増加や交流の拡大を挙げている。沿線地域には南アルプスや八ヶ岳などの自然、身延山久遠寺などの歴史資産があり、観光に拍車が掛かることを見込む。また、交通の利便性が高まり、都会と比べ安い地価などによって企業の進出も期待できる。さらに、豊かな自然が残る沿線地域への移住が増えることも考えられる。移住・定住で沿線地域の人口減少に歯止めが掛かることも県や地元では期待している


▼中部横断道のほかに山梨県内では、リニア中央新幹線の建設も進行中だ。リニアの最大の〝売り〟は、圧倒的な移動時間の短縮。甲府市郊外の山梨県駅から品川駅までは20分から25分の計画で、現在は特急で甲府駅から東京駅まで2時間近く掛かるのと比べると驚きの時間短縮になる


▼中部横断道路の開通予定は17年度。リニア開業はその10年後の27年を予定している。移動時間の短縮によって県内がどう変わっていくのか。追いかけていきたい。(山梨・MK)


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