コラム

2016/04/19

体感できた公共工事の効果(群馬・SS)

体感できた公共工事の効果


▼仕事柄、毎日のように県庁を訪れる。職場から県庁まで約2㎞。赤信号で何度も止まることなく順調に進めば5分程度で到着する。もう2年以上にわたって通い慣れた道だが、5分で到着することなどほとんどなかった。県庁に入る交差点に右折レーンが設置されていないため、ちょっとした渋滞が日常茶飯事だった


▼最近になって右折レーンが設置されたことに気が付いた。「どうせ渋滞している」。いつものように身構えていたが、前方の車両がスルスルと入っていく。釣られるようにスムーズに進入できた。敷地内に入って初めて右折レーンができたことを認識した。渋滞が大幅に減少することを考えると、とてもうれしい


▼交差点で工事が行われていることにはもちろん気付いていた。だが、特に気に留めることもなく「何かやっているんだろうな」としか見ていなかった。毎日重機が動き、交通誘導員が躍動していたが、完全に風景になっていた。右折レーンができたことは喜ばしいが、建設専門紙の記者として、目の前の工事に何の関心も持たなかったことを恥じている


▼右折レーンを設置する交差点改良工事の記事を書いたこともある。発注担当者からは「慢性的な渋滞を解消する」「安全な交通環境を確保する」と説明を受けた。話を聞いて頭の中では工事の効果や目的を理解したつもりだったが、体では理解できていなかったことを思い知らされた


▼今回、身近な公共事業の効果をはっきりと体感できた。この経験を無駄にすることなく、必要かつ効果がある公共工事を実施することの重要性と効果ををこれまで以上に訴えていきたい。(群馬・SS)


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