コラム

2016/05/12

車とのかかわり方(茨城・KM)

車とのかかわり方


▼茨城県は4月17日から、運転免許センターにおける運転免許証自主返納受け付けの日曜日対応を開始した。またこれまでは本人が窓口まで出向く必要があったが、病気などの理由で困難な場合、本人の委任状があれば、家族などが申請できることとなった


▼運転免許証の自主返納制度は1998年に開始。高齢者の増加や制度の周知などにより、返納者は年々増加傾向にある。バスの1年間無料乗車サービスや回数券贈呈など、自治体による支援も返納増加に一役買っているようだ。一昔前はプライドから、かたくなに免許証を返納しない人もいたというが、時代は変わった


▼若者の車離れにも時代の変化を感じる。「乗れればいい」などの意見に、車そのものへの興味の薄さがうかがえる。オートマチック車が当たり前の今、クラッチの役割を知らないなど、基礎的な知識が欠けているドライバーも少なくない。「軽自動車の『軽』は軽油の『軽』だと思っていた」。軽自動車に軽油を入れ、エンジンを停止させてしまった友人の談だ


▼三菱自動車が軽自動車4車種で、燃費を実際より良く見せるための不正を行っていた。走行時におけるタイヤや空気の抵抗数値を操作し、燃費を良く見せいていた。合計62万5000台が対象。このような事態の積み重ねが不信感を募らせ、若者の車離れに拍車を掛けるのかもしれない


▼車のハンドルを握ること、いや、車と関わることは、自分そして他者の生命に責任を持つことである。人と車の付き合い方が変化しつつある今、それぞれの立場から、あらためて車と真摯に向き合う必要があるのかもしれない。(茨城・KM)


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