コラム

2016/05/14

感謝を言い合える関係に(東京・HM)

感謝を言い合える関係に


▼財布の小銭を入れるところが破れてしまった。使い始めて15年。限界かと思ったが、新婚旅行先で買った思い出の品。直せないものかと、会社のそばにある修理屋さんに持っていくと、直せるが2万円近く掛かると言う。買った時の値段は1万8000円ぐらいだった。いくら気に入っているといっても買った値段よりも高いお金を払って直すのもどうかと悩んだ


▼しかし、新しい財布を買ってもそのくらいのお金は掛かる。きちんと直してもらえば、もう10年ぐらい使えるかな、と修理をお願いした。ついでに折れ目の革がほつれたところも補修してもらうことにした。単純に見えて難しい作業だったらしく、結局直ってくるのに1カ月以上かかった


▼小銭入れの破れはきれいに直っていて、折れ目の部分には新たに革を当ててもらい、直すと同時に補強もしてもらった。同じエミューの革がなく、牛革を当ててもらったが、これはこれでアクセントになってカッコイイ。ちょっとした出費だったが満足度は高い。何度もお礼を言いながら店を出た


▼ありがとうございました、とはお店側が言う言葉のようだが、いいお店の場合は、客の方もありがとうと言う。お金を払っているのは客だが、お金に見合った、もしくはそれ以上の満足が得られたことに対する感謝だ


▼ありがとう、と言われれば誰だって嬉しい。一般的にWin-Winの関係とは、互いに感謝の言葉を言い合える関係だ。公共事業の場合、エンドユーザーは納税者である一般市民。全ての現場で良い仕事をして、一般市民からありがとうと言われる環境を作ることが望まれる。(東京・HM)


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