コラム

2016/05/17

はずせない条件(群馬・OS)

はずせない条件


▼ハローワークのインターネットサービスで群馬県内の建設業の求人を調べた。ヒットした数は620件。サービス業はさらにたくさんあったが、それでも少なくはない。土木作業員、大工、電気設備工、とび、型枠工など多種多様な職種がそろう。しかも9割以上は正社員での募集だ


▼さらに条件を加え情報を絞り込むことに。試しに1つだけ条件を追加し再検索。すると結果は138件。一気に8割近くも減った。その条件とは「完全週休二日」。平日1日、週末1日休みでの週休二日も含めてこの数だ。それが土日休みとなるとわずか49件と1割にも満たない。あらためて現実を知った


▼「モーレツ社員」「企業戦士」。1970年代、企業のために粉骨砕身で働くサラリーマンはそう呼ばれた。80年代後期には「24時間戦えますか」という栄養ドリンクのキャッチフレーズが大流行。休まないことが美徳とされた。ところが90年代のバブル期以降、若い人の働くことへの意識は変わり始める


▼最近よく聞くフレーズに「ワークライフバランス」がある。仕事もプライベートも充実させるという考え方。就職活動中の友人が求人情報誌をにらみながら「週休二日は絶対」と言っていたのが思い出される。仕事をしっかりするためには、しっかり休む。やりがいや給料はそこそこでいい。休みだけは妥協できない。そう力説していた


▼週休二日の仕事は競争率が高く、友人もしばらく苦戦した。ようやく決まった仕事は鉄工所。やはり週休二日が魅力で、仕事中も休みのことばかり考えてしまうらしい。不注意事故を起こさないことを願うばかりだ。(群馬・OS)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら