コラム

2016/05/26

生活に溢れるメロディー(茨城・SA)

生活に溢れるメロディー


▼先日、地元に帰省して最寄駅へ降り立った。その際黒くて長い竿状の棒を持って立っていた人を見つけた。よく見ると、耳にヘッドホン、竿の先端にはマイクらしきものが見えた。その人はスピーカーから聞こえるメロディーやアナウンス音を録音していた


▼駅で流れるメロディーには、多くの種類がある。地元出身の作曲家が作った楽曲や演歌、童謡、歌謡曲などさまざまだ。音源を収録したCDも販売されており、人気も高い。いくつかの音源を聴いてみたが、とても清潔感があり、どこかリズミカルな感覚がある。運動会の行進曲とは違うが、電車での乗り降りを安全かつ軽快にする効果もありそう


▼生活に密着する音としては、毎日夕方5時に必ず鳴り響く防災無線が思い浮かぶ。正式名称は「防災無線チャイム」というらしい。採用楽曲は、夕焼け小焼け、ふるさと、恋はみずいろ、家路など安堵感がある音源が目立つ。このチャイムは、防災放送が正常に毎日稼働していることを確認するための役割を持つ。余談だが、この音に犬がシンクロして遠吠えすることもよくある話


▼帰省の際に使用する地元の駅のメロディーも変更され、現在は上下線ともに武田節が流れている。知らず知らず耳になじんでいた音と同時にホームに降り立つと、体がほっと一息つくような安心感を覚える


▼何気なく生活にあふれる音は、日々当たり前に流れる。災害を知らせる音などは決して心地よいものではないが、音声アナウンスとは別に、生活には無くてはならない重要な役割を果たす。時に合図として流れる音に日々注意しながら耳を傾けたい。(茨城・SA)


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