コラム

2016/06/29

五輪への参加の仕方(茨城・HS)

五輪への参加の仕方


▼今年8月、ブラジルリオデジャネイロで南米大陸初となるオリンピック・パラリンピックが開催され、28競技306種目がおよそ20日の間に繰り広げられる。日本との時差は約12時間。リアルタイムで観戦しようとすると、それなりの準備が必要になる


▼日本の反対側にあると言われ、地面を掘っていくとブラジルに行けるという笑い話もよく耳にする。季節も日本と真逆の冬に当たるが、赤道直下にあるため機構は非常に温暖。様々な種目で新記録の達成が期待される。ところが、ブラジル国内ではそうウキウキしていられない状態にあるようだ


▼先日、同国史上初の女性大統領、ルセフ大統領が議会で弾劾され180日間の職務停止となった。汚職や経済の低迷で大規模なデモが発生し、国民の不満は頂点に達しているようだ。弾劾裁判中は副大統領が代行となり、大統領不在のまま五輪が開かれることになる


▼4年後、五輪が開催される日本でも、これまで様々な問題が発生した。国立競技場の設計やシンボルマークのデザインの騒動は記憶に新しく、また招致を巡っても黒い噂がささやかれている。政治資金疑惑で世間を騒がした舛添元東京都知事もしかり。参議院議員選挙後に行われる都知事選では誰が当選するのだろうか


▼近代五輪は、平和の祭典として夏冬合わせ50回以上行われてきた。大部分の人は純粋に競技だけを楽しみたいと思っているはず。始まる前からこの状況では、まだまだ何か出てくるのではと思いやられる。五輪には「参加することに意義がある」という名言があるが、はた迷惑な参加の仕方はご遠慮願いたい。(茨城・HS)


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