コラム

2016/07/07

水も体も大切に(群馬・SS)

水も体も大切に


▼サラリーマンにとって仕事場は戦場 だ。生活を維持するため、気力と体力をすり減らしながら真剣に戦っている。仕事が終われば家で回復に努める。夕食が楽しみだが、一番はその後の入浴。「風呂は命の洗濯」と誰かが言っていた。その通り、あらゆる苦労から解き放たれる。誰にもじゃまされない至福のひととき。だが、入浴には200リットルもの水を必要とする


▼首都圏では水不足が深刻だ。ことしは冬季に山間部の降雪量が少なかった。5月の降雨量も平年の半分程度だった。国土交通省利根川ダム統合管理事務所は6月7日、渇水対策支部を設置。利根川上流8ダム体制となった1992年以降、この時期としては最も少ない貯水量だという。ダムの状況写真を見ると、水かさがじりじり減っている。真綿で首を絞められているようだ


▼国交省は生活の中でできる節水を呼び掛けている。国道の電子掲示板には、水不足と節水を訴える文字が表示された。渇水との因果関係は不明だというが、矢木沢ダムのダム湖を泳ぐクマの写真がツイッターに掲載され、大きな反響を巻き起こした


▼人間が生活する上で使用する水の割合は、トイレ28%、入浴24%と言われている。トイレでは大小レバーを使い分ける。入浴の残り湯は捨てずに、洗濯や水やりに再利用する。あらゆるシーンで流しっ放しは厳禁だ


▼雨が降ると空を恨めしく見上げるくせに、いざ水が足りなくなれば大雨を懇願する。あまりに現金な自分に閉口するが、水がなくなれば生活が成り立たない。大切な体のケアもできなくなる。水を大切に、体も大切にしていきたい。(群馬・SS)


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