コラム

2016/08/04

ジカ熱阻止に自覚を(埼玉・HK)

ジカ熱阻止に自覚を


▼第31回オリンピック競技大会が、情熱の国ブラジルのリオデジャネイロで開催される。8月5日から17日間で28競技・306種目が実施され、各国の代表が鎬(しのぎ)を削ることになる


▼7人制ラグビーが新種目に採用され、日本も男女両代表が出場する。さらに、ゴルフは1904年の第3回以来の復活となり、それぞれのファンは特に大きな期待を寄せているのではないだろうか


▼一方で治安の悪さ、衛生対策の不備、財政難による公共サービス低下が選手間でも懸念されている。特に、現地で猛威を振るっているジカウイルスへの不安は払拭されておらず、男子テニスでは世界ランキング7位のミロシュ・ラオニッチ選手をはじめ、10人以上が出場辞退を表明。日本人では、ゴルフ競技の松山英樹選手が自身の体質を踏まえつつ、決断に対する理解を求めた


▼ジカウイルスは蚊によって媒介されるほか、輸血や性交渉によって感染する。数日から1週間程度の潜伏期間の後に発熱・筋肉痛・関節痛・発疹など風邪にも似た感染症を引き起こすと言われているが、感染自体に気付かないこともあるという。一方で、妊婦が感染すると、胎児の小頭症を生じる可能性が指摘されている。小頭症は死産の可能性が高まり、産まれたとしても知能の発達遅滞を生じることもある


▼ジカ熱に対する予防薬や治療薬は見つかっていない。それ故に感染を防ぐための知識が重要となるが、人によって深刻度が違うため水際での対策をすり抜け日本での感染が拡大することも懸念される。国内での周知徹底・侵入阻止、ブラジル渡航者の自覚が求められる。(埼玉・HK)


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