コラム

2016/08/18

地道な体幹強化が重要(東京・KK)

地道な体幹強化が重要


▼近所にある神社の境内で365日、毎朝6時30分からラジオ体操が行われている。誰でも参加可能で、常に数十人が集まる朝の恒例行事として定着している。「年中無休ラジオ体操発祥の地」という石碑が建っているが、都内には同様の石碑が他にもあると聞いた


▼小学生のころ、夏休みは毎朝ラジオ体操に参加していた。当時は知らなかったが、もともとは夏休み中も小学生に規則正しい生活を送らせることが目的だったという。近年は夏休みにラジオ体操を行わない地域や期間を1週間に限定するケースも増えており、時代の流れとともに寂しさを感じる


▼ラジオ体操は多くの建設現場で朝礼時に行われ、一日の始まりに際し、体をほぐし、気持ちを新たにする。最近では労働災害を未然に防止するため「けんせつ体幹体操」を取り入れる現場も増えてきた。現場で働く人の体幹を鍛えてバランス感覚を高めることが重要との観点から、ラジオ体操を補完する体操として話題を集めている


▼胴体の深層部の筋肉である体幹を鍛えることは体が本来持つ美しい姿勢や基礎代謝の上昇、バランス感覚を呼び覚ますことにつながる。わずかな段差でのつまずきや腰痛などが減るため、労災防止に効果があるようだ。体幹トレーニングを日本で広めたサッカー日本代表の長友佑都選手も「けんせつ体幹体操」を推奨している


▼体幹トレーニングは地味で、こつをつかむまでが難しく、効果が目に見えないため持続が難しいとされる。普段意識していない部分を強化し、災害を未然に防ぐことはインフラの強靭化にも通じる。地道な体幹の強化を侮ってはならない。(東京・KK)


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