コラム

2016/09/10

休日確保体制の整備を(群馬・SS)

休日確保体制の整備を


▼真夏の日曜日の昼下が り、あてもなくドライブに出掛けた。途中まではスムーズな車の流れで快適だったが、ある地点から渋滞が発生し、進むペースが急に遅くなった。事故かと思ったがそうではなく、2車線道路の片側で行われている舗装工事の影響だった


▼陽光がさんさんと降り注ぐ休日にもかかわらず、交通インフラを維持するために汗を流す姿には本当に頭が下がる。道路脇には工事の内容を知らせる看板が立っていた。運転中だったため、その内容を確認することはできなかったが、工期末が間近に迫っていたのだろうか


▼建設産業界は担い手不足が深刻な状況だ。従事者の年齢層を図に表すと逆ピラミッド型になる。あと10年もすれば携わる担い手が極端に不足するとも言われ、若手技術者の確保・育成が急務だ。若者が求める週休2日制の確保といった労働環境改善の必要性も指摘されている


▼国土交通省関東地方整備局が昨年度、「週休2日制確保モデル工事」を試行した。受注者アンケートの結果、12工事のうち8工事で週休2日を確保でき、全体的にはいい成果が出たようにも見える。しかし、1工事では全く確保できなかったようで、この点は気掛かりだ。同局では本年度もモデル工事を拡大試行する


▼夏季休暇など長期の休日の確保も今後の課題になるのではないだろうか。ある自治体が8月に公告した一般競争入札を見ると、入札書等提出期間を8月12日から16日とする案件があった。入札参加者は、お盆休みを取得することができたのか気になる。労働環境の改善に向け、もう少し工夫する余地があるはずだ。(群馬・SS)


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