コラム

2016/09/15

垣根を越えて整備・運営(埼玉・SW)

垣根を越えて整備・運営


▼JRA(日本中央競馬 会)が12月25日で、場外馬券発売所のウインズ八幡(北九州市)を閉鎖する。理由は明らかにしていないが、市内に小倉競馬場があること、インターネット投票の比率が上がり、維持管理費など採算性を考慮したとみられる


▼ウインズ八幡は1997年オープン。南国リゾートをイメージした開放的な造りで、250インチの大型映像装置でレースを楽しめる。テラス席から正面には洞海湾(どうかいわん)を一望できるという風光明媚(ふうこうめいび)なロケーション。時代の流れとはいえ、寂しさも感じる


▼その一方で、JRAでは地方競馬場の施設などを活用した馬券の発売を進めている。設備投資費を抑えたいJRAと販売手数料収入を増やしたい各地方競馬場の思惑が一致、2012年ごろから各地で発売施設が増加している。中央と地方の枠にとらわれない、施設のストックマネジメント(有効活用)だろう


▼ストックマネジメントは各自治体においても課題。市町村合併により、例えば図書館が複数設置されている自治体がある。埼玉県久喜市には中央図書館、菖蒲図書館、栗橋文化会館図書室、鷲宮図書館がある。維持管理費を考えると、一部を分室化するなど集約した方が良いのではないだろうか


▼埼玉県吉川市など県東部地域の市民プールは近隣自治体在住者に対し、同一の料金設定をしている。特に屋外プールは使用期間が限られるだけに、自治体の垣根を越えて複数が共同で整備・運営を行えば維持費を含めて効率的だろう。その分の財源を他の公共投資に充てるようにすれば、さらなる安全・安心につながるはずだ。(埼玉・SW)


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