コラム

2016/09/29

広島カープの優勝に思う(群馬・YT)

広島カープの優勝に思う


▼9月10日、広島東洋カープが7回目のセ・リーグ優勝を決めた。前回優勝したのは25年前と実に四半世紀ぶりの快挙。開幕から安定して勝利を重ね、チーム史上最多となる貯金数を残すなど、長年の鬱憤(うっぷん)を晴らすシーズンとなった


▼カープの躍進を支えたのは、若手とベテラン、外国人選手の力だ。若手選手の中でも最も活躍したのは鈴木誠也外野手だろう。前年から少しずつ頭角を現し、今シーズンは走攻守全てにおいて躍動している。ベテラン勢でいうならば、メジャーリーグから復帰して2年連続の2桁勝利を目前としている黒田博樹投手、一度はチームを離れ厳しい視線が送られる中で結果を出し続けた新井貴浩内野手が挙げられる。外国人選手であれば主砲であるエルドレッド内野手をはじめとした選手がシーズンを通して素晴らしい活躍を見せた


▼若手とベテラン、外国人選手の活躍といえば、建設業が抱える問題とも重なる。人材不足がはっきりとした課題として表れ、若手人材の確保、ベテランの減少に伴う作業の効率化、外国人労働者の扱いなど、官民共同での取り組みが各所で始まっている


▼カープをけん引した緒方孝市監督は、就任2年目という短い期間でチームを優勝に導いた。しかし優勝に至るまでの25年という長い期間の中で、カープというチームの意識が変化するまで、関係者が諦めずに努力を重ねた結果が優勝につながったのだ


▼建設業界における課題は喫緊のものだが、ここで早急に結果を求めて焦ってしまえば、業界全体が混乱しかねない。変化と維持のバランス取りを忘れないことこそが重要だ。(群馬・YT)


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