コラム

2016/10/04

突然の大雨、冠水に備え(茨・KM)

突然の大雨、冠水に備え


▼8月から9月にかけて、大型の台風が日本列島を襲った。台風ではなくてもスコールのような急激な大雨に見舞われ、冠水する道路も多くあった。JAF茨城支部は、大雨による冠水が原因とみられる救援依頼が8月以降に急増していることから、県内の冠水路に注意を喚起している


▼JAFは、冠水路において「前の車が通れるから」「自分の車がSUVだから」「そんなに深くなさそうだから」と安易に考えるのは危険であると警告。可能な限り冠水しそうな場所を避け、やむを得ず冠水路を走行する際にはできる限り速度を落とし、波を立てないように走行するよう注意を促している


▼しかし速度を落とせば冠水路を通過できるわけではない。JAFによる冠水路を再現したユーザーテストでは、セダンタイプの乗用車が時速10㎞で水深60㎝の冠水路に進入した結果、エンジン内に水が入り停止してしまった


▼では、いざ水没してしまったときはどうすればいいのか。水没が始まると車には徐々に水圧が加わる。ドア半分の高さの60㎝程度の水位でドアを開くには、通常の約5倍の力が必要になり、車内外の水位の差が小さくならないとドアは開けることができない。窓から脱出するのが良策だが、電気系統が壊れた窓はボタンでは開かない上、割れにくい構造となっていることから、脱出用ハンマーの常備が推奨されている


▼必要のない外出はしない、冠水しそうな道を通らないのはもちろんだが、危険は想定外の場所に潜んでいる。まだ続くであろう台風シーズン。あらためて冠水路走行、水没への備えを確認したいと思う。(茨・KM)


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