コラム

2016/11/01

ありがとうが力になる(山梨・HI)

ありがとうが力になる


▼最近「ありがとう」という言葉を耳にしていますか?言う側も言われる側も笑顔にする、いわば魔法の言葉。きっと多くの人が日常生活の中で耳にしているはずだ。日ごろからよく使うが、最近言われただろうか?と、ふと思う。一日の終わりに思い返すが、ぼんやりと覚えている程度。聞き慣れているために聞き流してしまっている


▼入社してまだ5カ月だが、仕事を通して「ありがとう」の言葉の持つ力に気付かされた出来事があった。ある日の取材中、建設部の部長が近づいてきて「いつもいい記事書いてくれてありがとう。またよろしくね」と笑顔で言ってくれた。「よっしゃ」心の中で叫んだ。めちゃくちゃ嬉しかった。新聞記者になって初めてお礼を言われたのだ


▼「ありがとう」と言われ、これほどうれしかったのは、いつ以来だろう。その日は終始鼻歌交じりで、寝る前もその光景が頭の中で繰り返された。その時、気が付いた。「ありがとうって、こんなにも自分の力になる言葉なんだ」と


▼何気なく聞き流していた過去の自分に腹が立った。もっと早くこの言葉の力の凄さ(すごさ)に気付いていれば何かが変わっていたのではないかと感じるほどに、転機となる特別な言葉だった


▼就職面談の定番の質問に「やりがいは何ですか」というものがある。多くの人が感謝された時と答えると思うが、その意味がようやく分かった。取材先の人、読者、多くの人たちと一緒に「ありがとう」のこもった新聞を作り上げていく、これがやりがいである。最後に、価値観を大きく変えてくれた部長に言葉を返したい。「ありがとう」と。(山梨・HI)


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