コラム

2016/12/09

中学生から見る建設業(茨城・TI)

中学生から見る建設業


▼先日出身地(茨城県常総市)の中学校で、2年生を対象に就職キャリアアドバイザーとして講義する機会をいただいた。6時間目の50分間、自身の経歴から専門紙業界の話や取材先でのことに触れた。建設業界の魅力も伝えられればと、あれこれ試行錯誤したが、あらためて自分がまだまだ業界について知らないのだと気付かされた


▼生徒たちは、夏休みに職場体験学習を実施した後で、つたない講義を真面目に聞いてくれた。仕事で大変だったこと、休みはあるのか、うれしかったことなど質問も活発で、気付けばこちらも熱が入り時間を5分ほどオーバーしてしまった


▼同級生にこの話をしたところ「自分だったら話半分で聞き流していた」「将来のことを意識したのは社会に出る直前」と返された。生徒には生徒なりの考えや悩みがあり、将来のイメージが漠然としているのも無理はない


▼昨年の関東・東北豪雨では、たまった土砂や流木の撤去、危険な道路の封鎖、泥の清掃に建設業界も大いに活躍した。講義の当日訪れた校舎も、建設業者が災害復旧を進めている途中だった。先生によると、復旧前は湿気がひどく、頻繁に換気をして対応していたとのこと。しかし、生徒たちの建設業に対する反応はいまひとつ。実際に現場を見るわけではないため、話だけでは実感が持てなかったのかもしれない。私自身も勉強中で、業界の魅力を伝えきれなかったことが心残りだ


▼建設業は社会基盤整備を担う縁の下の力持ち。若手の入職者不足が問題となっている中、少しでも講義を聞いた生徒たちが建設業に興味を持ってくれることを願うばかりだ。(茨城・TI)


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