コラム

2016/12/22

この仕事を続ける誇り(山梨・MK)

この仕事を続ける誇り


▼建設業で働く人たちが綴(つづ)った「私たちの主張」。本年度の山梨県関係の受賞作品が、過日の建設雇用改善推進の集いで紹介された


▼国土交通省土地・建設産業局長表彰に輝いた作品は、入社3年目の若者が執筆。現場で先輩に怒られ悪戦苦闘しているが、工事が完成したときの充実感を書いた。除雪作業で感謝された体験も紹介し「地域を支えているんだ」という誇りを訴えた


▼山梨労働局長賞は女性の作品。会社の経営管理部に所属して営業や現場のデータ処理や発信に携わり、女性ならではの心配りで周囲の人が働きやすい環境づくりを綴っている。そして各部署で女性が生き生きと働く姿に「この業界に女性が活躍できる分野がたくさんあることに気付いた」と記した


▼建設業に就職して20年の方の作品は県知事賞。一時期、夜間の管の埋戻作業に携わった際に、音がうるさいなどと苦情を受けた苦労や、息子から「父さんの現場が見たい」と言われたが、埋め戻されているため見せることができなかった残念さを経験した。しかし地域のライフラインを支えていることに誇りを持ち「完成しても地図に載るような現場ばかりではありませんが、自分の心の地図には消えることなく書き込まれています」と仕事に誇りを感じている


▼作文には、苦労しつつもインフラの維持・発展や復旧作業に力を尽くしている姿が綴られていた。日々の作業の様子は地域の人に必ず届く。以下は東日本大震災が発生した年、被災地の少女が書いた作文の一部だ。「雨の中、水道やガスをびじょぬれになってなおしてくれている人を見ました。ありがとう」。(山梨・MK)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら