好景気がやってくる？（茨城・ＫＳ）

好景気がやってくる？

▼１９８０年代後半～１９９０年代初頭の好景気、いわゆるバブル期に似た現象が再燃しているように思える。社会が当時と似た雰囲気ということは、好景気の予兆なのだろうか

▼テレビでは、ボディコンスーツに肩掛け式携帯電話を提げているバブル芸人の平野ノラさんが人気。また、１９８５年の刑事が現代で活躍するドラマ「ラストコップ」が昨年放映された。ファッションでは、アメリカ軍のパイロット用ジャケット「ＭＡ－１」が流行中だが、元は86年の映画「トップガン」がきっかけ

▼ほかにも、今や化粧品や医薬品までも手掛ける富士フイルムが、１９８６年に発売した使い捨てカメラ「写ルンです」が若年層を中心に人気という。現在の精細なデジタルカメラでは表現できない〝ボケ感〟のある写真が撮れると好評だ。そして、１９８３年発売の家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」も昨年にミニサイズでリバイバルして大ヒット

▼アメリカではトランプ政権が誕生した。安倍首相は大統領選直後に素早く訪米し、トランプ氏の自宅があるトランプタワーで会談。１９８０年代の日米関係の親密さをほうふつさせる。当時はロナルド・レーガン大統領と中曽根康弘総理大臣が、お互いをファーストネームで呼び合ったことから「ロン・ヤス関係」と言われた

▼ことしは酉年。客を〝とり〟込むとして商売に縁起が良いとされる。だが簡単に膨れ上がる泡は、はかなく弾けることをバブル景気から学んだはず。無鉄砲な消費ではなく、着実に富を築いていけるように、そして皆さんが力強く飛躍する年になることを願ってやまない。（茨城・ＫＳ）