コラム

2017/02/03

猫ブームに沸く(山梨・TH)

猫ブームに沸く


▼昨年11月中旬、山梨県庁に多くの野良猫が集まることが話題になった。確かに1匹や2匹見掛けることはあったが、10匹から20匹近くもいることに驚いた。自宅で猫を飼う後藤斎知事は記者会見で「猫には癒やしがあるが、マイナスの部分を考える人もいる」として、県庁内で共生のあり方を検討している


▼猫といえば、猫好きにはたまらない夢のような通称猫島が全国各地に存在するらしい。人より猫のほうが多い島や、猫を守護神としている島もある


▼例えば宮城県の田代島は、マスコミで取り上げられたため観光客も増加した。島内には漁師にとって大漁守護神である「猫神社」が設けられている。猫の天敵である犬を持ち込むことも禁止されているため、猫天国の島だ。猫島で共通しているのが、島民の高齢化と限界集落、観光客の増加による一大観光地化


▼猫は犬のように毎日散歩に行く必要もなく、種類によって形が大きく変わらない。大きな声で鳴くことも少なく、こっそりと賃貸物件で飼う人もいると聞いた


▼山梨県庁のケースは、餌を与える一部の人がいたため猫が多く集まるようになった。周辺には飲食店があり、苦情も相次いでいるが「行政の権限では捕まえられない」という。注意喚起もしているが、毎日訪ねる熱烈な人も多く、まちの好感度向上につながるという声も出ている。しかし県庁が猫だらけになっては困りものだ。ことわざに「犬猫は三日扶持すれば恩を忘れず」がある。関係者からはそんな悠長なことをと叱られるかもしれないが、2017年は山梨県に「猫の恩返し」があると信じたい。(山梨・TH)


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