コラム

2017/02/17

時間を掛けて選ぶ楽しさ(茨城・TI)

時間を掛けて選ぶ楽しさ


▼ことしも寒波が押し寄せ、寒い日が続いている。通勤は徒歩なので、防寒具として灰色のコートを7年ほど愛用している。ただ、薄手なこともあり、思い切って買い替えようと、新しいものを探している。今の形を気に入っているので、同じようなものの色違いを探しているのだが、これがなかなか見つからない。通販サイトも見ているが、どうせなら実物を見て買おうと考え、方々へ足を運んでいる。百貨店やショッピングモール、時には東京の銀座まで足を伸ばしたが、どれもしっくりこなかった。こうして選ぶ時間も、買い物の醍醐味の一つなのかもしれない


▼以前、デジタル一眼レフのカメラを購入したときは、家電量販店で陳列されているものを一つ一つ手に取って確認した。あれこれ悩んだ結果、持った瞬間にこれだと、はまった感じを覚えたものを購入した


▼逆に学生時代は、CDや本でパッケージデザインなどの見た目で購入を決める、いわゆるジャケ買いをしていた。良かったものもあったが、手を付けず押し入れにしまっているものも多い。衝動買いも、後で冷静になってみると何を気に入ったのか分からないことがままある


▼家を買うとなれば、そうはいかない。昔ながらの日本家屋に住んでみたいと思えば、おしゃれなデザイナーズマンションにも惹(ひ)かれる。多種多様な生活様式が存在する世の中だからこそ、衝動に任せず、じっくりと考えて決めたい


▼人は長く使うものであればあるほど、時間を掛けて選ぶ傾向にあるのかもしれない。そんなことを考えているうちに、ことしもいつものコートで寒い冬を越すことになりそうだ。(茨城・TI)


厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら