コラム

2017/02/18

ものづくりにかける想い(山梨・HI)

ものづくりにかける想い


▼小さいころ誰もが砂遊びをしたことだろう。砂遊びで一番最初に思いつくのは泥団子作りだ。泥を丸めて形を作り、砂を掛けて固め、手で表面を滑らかにする。磨けば磨くほど光沢が出ることが面白く、丹精込めて作ったものが完成した瞬間は達成感に満ち溢れていた。今思えばこれがものづくりの楽しみを覚えた出来事だったのかもしれない


▼幼稚園や保育園では、先生が折り紙やお絵描きなどを教えてくれる。お父さんお母さんを喜ばせたい気持ちで取り組む。これも立派なものづくりで、誰かを想う気持ちはとても大切なことだと感じる


▼1月上旬に、富士教育訓練センターの共用棟と宿泊棟の竣工式があった。館内の色鮮やかな配色は気分を明るくし、案内板には英語表記を交え、外国人研修生にも配慮している。食堂のテラスからは、迫力ある富士山が眺望でき「訓練生だけでなく講師も含めて、自然を楽しみつつ快適に過ごしてもらいたい」という施主の想いが伝わってくる


▼道路橋梁工事でも同じことがいえる。橋梁修繕事業で、市の担当職員になぜ該当箇所を優先して行うのかを尋ねた際「災害が起きて橋が落ちてしまったとき、生活が困難になる人たちがいる」と生活者への想いを語った


▼それぞれがそれぞれの想いを胸に秘め、ものづくりに取り組んでいる。そして公共建物や道路など一つ一つに、携わる人たちの想いが染み込んでいるのだ。子どものころに感じた楽しさをそのままに、誰かを想いものづくりに尽力する。これこそが建設業だと感じる。そういった想いを肌で感じて、取材を続けていきたい。(山梨・HI)


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