コラム

2017/02/22

プレミアムフライデー(埼玉・SW)

プレミアムフライデー


▼経済産業省と経団連などの経済団体が中心となって、24日からプレミアムフライデーが開始される。基本的に毎月、最終金曜日を対象として午後3時で終業するもので、買い物や外食、旅行など幅広い分野の消費を喚起する狙いがある


▼例えば、土日を充てての1泊2日の旅行を金曜日夕方出発に前倒して、2泊3日の日程を組むことができる。夜景スポットを楽しみにしていたのに、土曜日があいにくの天気で楽しめないこともある。2泊3日ならば1泊よりも楽しめる可能性が高くなるし、滞在時間も増やせる。これまでは早退して出掛けていたプロ野球などのナイター観戦も、後ろめたさがなくなる


▼一方で、どの程度の企業などが導入するかは不透明だ。客の分散化・平準化にも有効とされるが、販売店や飲食店などのサービス業は勤務時間が長くなることも予想され、ただでさえ人手不足の業界に、さらなる負担がのしかかることにつながりかねない。導入される企業でも、その分早朝出勤や残業が増えたりするなど別の日にしわ寄せがいくのではあまり意味がない


▼消費者にとっても、買い物などをするには当然お金が必要となる。忙しくてお金を使えない人以外は収入が増えない限り、支出は増えないだろう。導入された企業で働く、時給払いの従業員にとっては手取りが減るため「出掛けたくても出掛けられない」というジレンマに陥ることにもなりそう


▼プレミアムフライデーの普及にはさまざまなハードルが存在する。果たして、働き過ぎと言われる日本人の働き方改革につながるだろうか。数年後にどの程度浸透しているのか興味深い。(埼玉・SW)


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