コラム

2017/03/15

リニア開業まであと10年に(山梨・MK)

リニア開業まであと10年に


▼2027年(平成39年)の開業を目指し建設が進むリニア中央新幹線。リニアの開業効果を最大限に活用した県土づくりを進めようと山梨県は、甲府市郊外に建設される新駅の周辺などを対象エリアとする「リニア環境未来都市」の整備方針案をまとめた


▼案によると、リニア駅の活用で新たな人の流れを生み出し、高度な都市生活と大自然に囲まれた環境が近接した新しいライフスタイルを実現させる。また、リニア開業を交流人口の拡大と新しい変化を創造していく大きなチャンスと捉え、駅周辺には観光交流施設や広場、駐車場などを、駅近郊にはリニア通勤者の住宅、未来のものづくりをリードする戦略拠点を形成。リニアを活用した交流施設などの立地も誘発する


▼リニアは、東京―名古屋―大阪の3大都市圏を約1時間の超高速で結ぶ。時間短縮効果は大きく、山梨県駅から品川までは約25分の計画だ。リニア駅はスマートICで中央自動車道と直結する計画で、交通の便は格段に良くなる


▼山梨からのアクセスが良くなることは、逆に国内外からのアクセスも向上する。空港までの時間も短くなり、リニアによって多くの人が訪れやすくなろう。そのため県では、リニアのインパクトは経済波及効果にとどまらず、国土の構造を変え、日本人のライフスタイルをも変えるきっかけになると期待する


▼ことしは、開業まであと10年という節目。後藤斎知事は県議会の所信表明で「リニア中央新幹線という高速交通は、本県がさらに飛躍していくための最大の切り札」と強調した。リニアとそれに伴うさまざまな整備に今後も注目である。(山梨・MK)


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